2016年11月20日日曜日

公開シンポジウム「文雅の記憶―幕末・明治期文人と時代・政治・地域文化」終了いたしました

30名の参加者があり、活発な議論がなされました。
発表では、大橋訥庵(おおはし・とつあん)、菊池三渓(きくち・さんけい)、宇田栗園(うだ・りつえん)、吉嗣拝山(よしつぐ・はいざん)という4名の人物が取りあげられ、幕末・明治期における詩人のネットワークや生活の具体相について報告ががなされました。とくに地方の詩会の様子や書画の依頼のあり様などに関して、具体的な数字や画像などを用いつつ、詳細な情報が提示されました。
討論においては、文雅、書画、勤王など、様々な要素を持つ19世紀における日本の文人のあり方について意見が交換されました。また、昨今の日本漢詩文に関する社会学・歴史学的な研究の隆盛(詩文を歴史資料として取り扱い、文学性などは考慮しない)が指摘され、あらためて詩や文と向き合うことの意味について検討がなされました。
上智大学の学部生2名が、三渓の漢文を読解し、その訓読の声が凛々と会場に響く様子が印象的でした。






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