約60名の参加者がありました。揖斐高先生は、頼山陽が、「勢」と「機」という概念を組み合わせて用いることによって、所与のものとしてある歴史の動きに、人間が主体的に関わる契機を見出したと論じられました。また、山陽による歴史記述が、イデオロギーや思想による歴史評価(いわゆる”歴史観”)とは異なる性質を持っていたこと、とくに、個々の人物が歴史の進行の中で見せる印象的な行動や発言(いわば歴史人物の”表情”とでも呼ぶべきもの)を捉えようとするものであったことを指摘されました。ご講演後、質疑応答が行われ、頼山陽の文学の評価をめぐって活発な議論がなされました。
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※本報告は事務局がまとめております。ご講演の内容やニュアンスを正確に伝えていない可能性がある点を、あらかじめお断り申し上げます。
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