『文化装置としての日本漢文学(アジア遊学 229)』(勉誠出版、2019年2月28日〈予定〉)
滝川幸司・中本大・福島理子・合山林太郎編
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目次
Ⅰ 古代・中世漢文学研究の射程
平安朝漢文学の基層―大学寮紀伝道と漢詩人たち 滝川幸司
長安の月、洛陽の花―日本古典詩歌の題材となった中国の景観 高兵兵
後宇多院の上丁御会をめぐって 仁木夏実
誰のための「五山文学」か―受容者の視点から見た五山禅林文壇の発信力 中本大
Ⅱ 江戸漢詩における「唐」と「宋」
語法から見る近世詩人たちの個性―“エクソフォニー”としての漢詩という視点から 福島理子
室鳩巣の和陶詩―模倣的作詩における宋詩の影響 山本嘉孝
竹枝詞の変容―詩風変遷と日本化 新稲法子
近世後期の詩人における中唐・晩唐 鷲原知良
Ⅲ 東アジア漢文交流の現実
通信使使行中の詩文唱和における朝鮮側の立場―申維翰の自作の再利用をめぐって 康盛国
蘇州における吉嗣拝山 長尾直茂
Ⅳ 漢詩・和歌が統べる幕末・維新期の社会
幕末志士はなぜ和歌を詠んだのか―漢詩文化の中の和歌 青山英正
漢詩と和歌による挨拶―森春濤と国島清 日野俊彦
西郷隆盛の漢詩と明治初期の詞華集 合山林太郎
Ⅴ 近代社会の礎としての漢学―教育との関わりから
明治日本における学術・教学の形成と漢学 町泉寿郎
懐徳堂と近現代日本の社会 湯浅邦弘
Ⅵ 新たな波―世界の漢文学研究と日本漢詩文
英語圏における日本漢文学研究の現状と展望 マシュー・フレーリ
朝鮮後期の漢文学における公安派受容の様相 姜明官(康盛国訳)
越境して伝播し、同文の思想のもと混淆し、一つの民族を想像する―台湾における頼山陽の受容史(一八九五~一九四五) 黄美娥(森岡ゆかり・合山林太郎訳)
ISBN 978-4-585-22695-6
A5判・並製 240 頁 定価3,024円(税込)